死に易い人とその結果

渡辺ヤスヒロ



 今日もまた自殺者のニュースを新聞やテレビで目にすることになった。最近になって増えてきたと言うわけではないが、やはり自殺はなくならないようだ。
自殺してしまった人はどうして死ななくてはならなかったのだろうか。その理由は本人にしかわからないので言及することは出来ないが、その理由の一つに責任を取ってというものがあることは間違いない。

 そうなのだ。「責任感を大きく感じる人は自殺しやすい」のである。
もちろん、責任感が強い人が全て自殺するなんてことは無い。自殺するほどの大失敗をしでかした一部の責任感の強い人が自殺し易いということである。更に言えば、そこまで責任感の強い人は失敗しない様に努力するわけなので、簡単に自殺するような状況に追い込まれるようなことは無いと言える。
しかし、「責任感の強い人は胃炎などの神経性の病気にもなりやすい」とも言える。失敗しなくても失敗を恐れるあまり病気になって死んでしまうと言うわけだ。病気になり易いということはつまりそのまま死んでしまう確率も高まると言える。
これまで言ってきたことは、そのまま「気が弱い」と言う人にも当てはまるのではないかとも言える。つまり、「責任感の強い人」と「気が小さい人」は現代社会において生き難いのである。

こうして責任感の強い人や気の小さい人は淘汰されて行ってしまうとすると、将来この社会を生き残っていく人はどんな人なのだろうか。結論として考えられる性格としてはこんな感じである。
・無責任な人 ・図太い神経の人(何を言われても平気)

 良く政治家や偉い人が悪いことをしたとして追求されていても、のらりくらりとかわしたり、図々しく見え見えのいいわけをしたりしていることがある。「昔の政治家は清廉潔白で、少しでも疑いを掛けられたら自分から辞めたもんだ」という話も聞くけれど、本当に昔の人は今ほど図々しくなかったのかも知れない。だとすると、やりたい放題やって図々しく政界に生き残っているあの人こそ、進化の頂点にいるのかも知れない。
 なんだか嫌だなあ。






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