2002年日本SF大会企画結果報告

 2002年7月13〜14日に島根県玉造温泉にて開催された第41回日本SF大会で、机上理論学会は論文発表会を行いました。
またしても徹夜イベントのほぼ最終時間である午前3時〜5時に行われた発表会でしたが、多くの参加者に聞いて貰うことができました。発表した内容の一部は2002年前期論文集に収録される予定ですが、論文集にはない新しいネタも多く披露され、盛況な発表会となりました。
 発表を行った加藤、渡辺両名の結果報告を掲載します。


SF大会結果報告

加藤法之

「大画面のパワーポイントって効果絶大だなぁ。」例年どおり、終わった瞬間に始まった胃の激痛に苦しみながら、発表会終了後の筆者は思っていた。が、去年と比べれば喜んで去って行く皆さんが多かったことに、満足しつつぶっ倒れていたのだった。  7/13夕方から7/14朝、つまり夜中ぶっ通しで行われた第41回SF大会ゆ〜こんに、当机上理論学会は今回も自主企画として参加し、例年どおり加藤と渡辺が発表を担当した。来てくださった方は30人位だろうか。発表会も四回目ともなると、流石に前回お見受けした顔もみえ、うれしいことである。だがその後、つまらないのか眠いのか(多分両方だろう)、途中脱落者もあったから、最終的には20人くらいが見ていかれた。前回大会同様、大会終盤のイベントだったため、観客が寝ないかとか集中しなくなっちゃうとか、かなり心配していたのだが、いざやってみると数人を寝かせただけだった。(駄目だろ。)
 しかし、体力的にはきつかった。開催地島根県が何処にあるのかも漠然としていた筆者にとっては、大阪から5時間半もバスに詰め込まれて辿り着くだけでも想像以上に体力使ったのだが、加えて今回の企画時間はなんと午前3時から5時。普段は健全なサラリーマン(ギャグではない)である筆者にとって、この時間の企画は拷問に近い。本人が眠ってしまおうかとすら思っていた。のだが、緊張ってのはえらいもので、前準備のときも含めて全然眠くならなかったのは幸いだった。が、やっぱりイベント終了後には疲労が来て、腹痛を抑えるために無理して朝風呂入ってから部屋に戻ると、精も根も尽き果てて眠った。おかげで朝飯が食えなかった。

 内容は、これまで同様加藤と渡辺が交替で論文を発表するという形式をとった。発表内容のプログラムは以下の通り。
 1.童謡解析('02前期論文集"童謡解析2「あめふり」")
 2.呪いと髪の毛('02前期論文集"呪いの増毛法")
 3.アブナイ携帯電話('98後期論文集"私の彼は電波系")
 4.コンビニの将来('99前期論文集"コンビニの将来における変革についての提言")
 5.世界人口三百人説('02前期論文集"世界人口300人説")
 6.縮小メカ検討
 7.小ネタ紹介
 (小休止)二時間なので中休みを取ったが、帰ってこない人が...嗚呼。
 8.見出しのハーモニー
 9.手榴弾投擲法('02前期論文集"魔球投手による手榴弾投擲法")
10.光は曲がる('02前期論文集より)
11.黄門行脚の秘密('00後期論文集"こうもん探訪")
12.机上理論HPより
プログラム以下の()内は、初出論文集を示している。6.の“縮小メカ検討”は、ドラえもんの道具(ガリバートンネルとスモールライト)について考察した発表会オリジナル。8.の“見出しのハーモニー”は、加藤の開いているマイナーHPのコンテンツの一つである(http://homepage2.nifty.com/norp/midashi/midashi.html)。また、12.“机上理論HPより”は、当学会HP掲示板で募集したネタを発表したもの。これは(i)千人の浮浪者に職を与える手段、(ii)女子コーセーのミニスカートをやめさせろ、(iii)政治家と官僚が癒着する力学、の三問について解説したものである。(i)は結構反響があり、会場からも「“浮浪者”という職業にする。」「“浮浪者認定浮浪者”を制定する。」など、ケインズ理論にも則る優れた意見が活発にだされたことは喜ばしい限りであった。
 内容についてはこんなところだが、今回は特に、見せる技術が向上したことを付言したい。というのも、これまでの大会発表会において、プレゼンテーション能力が弱いことを思い知らされていたため、今回は説明にプレゼン資料作成ソフトであるパワーポイントで作成した資料を活用し、それを投影機でスクリーンに映すという方法をとったのだ。元々論理展開がずれていくさまを笑う机上理論は、ただ棒読みするだけでは論旨の移り具合を理解するのが難しいので、いつかやりたいなぁと思っていたのだが、今回大会関係者殿のご好意により実現したことは大変好運であったし、また同各位殿に感謝するところ大であった。まぁ実際、時間をかけて準備しただけのことはあったと思う。

 さて、では肝心の結果はどうだったのか。筆者個人は実力が伴わないながらもいつも全力でやっているのだが、なにぶんにもこういうのは客観的判断を指標としなければならない。ここは公平に、初の二時間長丁場イベントにも関わらず、最後まで付き合っていただいた人がたくさんいてくれたということを判断指標にすべきであろう。となれば、まぁまぁ楽しんでもらえた、あたりが妥当なところではあるまいか。

 机上理論が未来の文化になりうると考える筆者にとって、SF大会での発表の目的は広く仲間を募ることにあるから、絶対人数の少なさは残念な限りではある。が、あの時間にてなおこの結果には満足すべきかもしれない。だがそもそも、いまだ問題点の多いイベントであるにもかかわらず、極度の疲労の中最後までお付き合いくださった観客の皆さんには一番の感謝をしなければならないことを忘れてはならない。だからこの場を借りてもう一度お礼を申し上げます。ありがとうございました。次回もよろしくおねがいします。



報告その2

渡辺ヤスヒロ

取り敢えずネタは準備したものの、やはりプレゼンテーション用のアイテムも必要だなあと思った発表会でした。とにかく、観に来ていただいた皆さんには感謝致します。ありがとうございました。
前回から更に机上理論と言うものが浸透してきているのか、どんなことをやるのか分かって観に来てくれている人が多かったような気がします。非常に嬉しいことでした。今後も期待に添える様、ネタを精進する所存です。
 でも、私としては、論文発表よりも小ネタの披露とか、それに対する議論の方が向いていると言うか、楽しいんだけどなあ。


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